2012/12/16 01:29
転載元
【朗報】野田のBL同人が作られる
1:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:15:36.41 ID:Jr4IzRFH
http://7oku.hatenablog.com/entry/2012/08/12/061124
http://youtu.be/6nGroLW52-E
野田◯彦は緊張していた。
今日は党首討論の日である。
政権与党の党首、つまり総理大臣である野田にとって、この日は毎回苦痛でしかなかった。
もちろん、自分の施政のミスを野党から直接突かれることが辛いというのも一要因であり、逆に質問をする側に回ったときもこれまであまり実入りのある結果を出せていない。
しかし、それ以上に辛いことが、国会に向かう足を鈍らせるような事実が人知れず、野田にはあったのだ。
党首討論が始まった。野田の眼前にいるのは、かつて長年に渡り政権与党として鎮座し、先の解散総選挙で野党へと転落した某政党の党首、谷垣である。
今日も自分に向かって何かを叫ぶ谷垣。当然といえば当然なのだが、その言葉は野田の耳を素通りしてゆく。
野田の熱い視線が必死に何かを語り続ける谷垣の表情に向けられていた。地味で冴えない男だが、野田の心を掴んで離さない男。
そう、野田は谷垣に恋慕の情を抱いていたのだ。だからこそ、敵対する立場としてお互いを口撃することに、野田は痛烈な辛さを感じているのである。
10:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:19:26.68 ID:ScVaIgpt
- 野 田 内 閣
2:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:16:09.80 ID:Jr4IzRFH
- 「総理! 私の話をきいているのですか!」
谷垣のその言葉に、野田は急に現実へと引き戻された。官僚が用意した答弁書を適当に読んで茶を濁そうとしたものの、いまひとつうまくいかない。
「では、次の質問に移ります。ここからは政策や国の現状などとは一切関係のない、個人的な質問になることをどうか、お許し頂きたい」
国会がざわついた。党首討論で、いや国会の場に於いては、個人的な質問など普段では到底あり得ないからである。
自分は何を言われるのかと、心穏やかでない野田であったが、谷垣の口から出てきた質問は、さらに野田を混乱させた。
「総理には現在、意中の相手がいるのでしょうか?」
国会の混乱はさらに大きなものになった。福◯瑞穂が反応した。野田は当初、呆気にとられて答えを返すのを忘れていたが、すぐに答弁を始めた。
3:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:16:51.09 ID:Jr4IzRFH
- 「それはつまり、どういう意味でしょうか?
私に心寄せる相手がいるのか、ということですか?
なぜそれを今、この場で質問するんです」
「こういう場でなければ、二人で面と向かって会話する機会はそうそうありません。ここにいる議員全員と、中継を見ている国民の皆様が、あなたの言葉の証人になってくれるのです」
「そ、そうですか。ですが、それを聞いてどうするというのですか?」
「はっきり言いますとですね、総理。私はあなたを愛しているのであります。国会でも逐一、それとなくメッセージを送っているのですが、どうにも伝わっていない。
国民の声にしっかりとアンテナを張り巡らせてなければならない総理というものが、それでは示しがつかないのではないでしょうか」
頭の整理が追いつかない。野田は気が遠くなる思いをする。谷垣は一体、何を言っているのだろうか。彼の言葉の通りであれば、自分と谷垣は思いが通じ合っているということになる。
しかし、それは事実なのだろうか? よりによってなぜこのタイミングで? 自分は幸せな夢を見ているだけではないのか?
4:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:17:25.89 ID:Jr4IzRFH
- た、谷垣総裁。このような場でそんなことを申されても、困るわけでして……意中の相手なら今は……いないこともありませんが……」
「総理! 私はあなたと愛の大連立をしたいわけなんです!!」谷垣が叫ぶ。
瑞穂が目をギラギラさせて身を乗り出した。
野田は自分の幸せが段階的に増税していくのを感じた。このまま、党首討論を忘れて谷垣の胸へ飛び込みたい衝動に駆られる。しかし……。
「ちょっと待った!」
谷垣の愛の言葉と議員たちに寄るヤジをかき消すよう、国会に、もうひとりの声が響き渡った。
立ち上がったのは前総理大臣、菅◯人である。
「総理に先に思いを馳せていたのは私だ。あなたは野党の人間ではないか。敵対する政党の党首をたらしこみ、懐柔しようとしている魂胆が見え見えなのだが」
「前総理、あなたは黙りなさい。今、私は総理と話をしているのです」谷垣が管を制する。
瑞穂が薄い本を作る準備をしている傍らで、管は再び言葉を紡いだ。
6:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:18:17.62 ID:Jr4IzRFH
- 「私は同じ党員としてもう何年も総理の姿を見てきたのだ。あなたの知らないあんなところやこんなところも。あなたとは総理に対する理解の深さが違う」
谷垣が歯を食いしばる。その部分を引き合いに出されると、何も言い返せないからである。
「だから、総理。総裁なんかとは絡んでいないで、私とお遍路デートでも……」
「それは少し待っていただきたい」新しい声が割り入ってきた。
静かに立ち上がった男の顔には、忘れられぬ印象深いギョロ目。前々総理大臣であり、政権交代に一役買った男、鳩山◯紀夫だった。
「総理に対する想いなら、私も負けてはいないのです」
まさかの総受け状態に、野田は状況に流されるしかなかった。今、自分の身はどこへ向かおうとしているのか。鳩山が言葉を続ける。
「私といたしましては国会の場でお二人の愛のこもった真摯な言葉に耳を傾けてやはり国会議員という国民を代表する職務に就いている以上恋愛に関しても国民の皆様のお手本になれるよう与党野党含め充分な議論を重ねながら現状の問題に取り組み
また皆様の要望を聞いたうえで前向きに検討しつつ最善の努力を図っていきたいと思いながらやはりその一方で首相を愛しているという私の気持ちにも適切な配慮をお願いしたいという気持ちもある中で
お二人のラブラブな関係に対する言及は現在他の議員と時間をかけて意見を摺り合わせていただきつつもやはり早急に対応すべき看過できぬ問題であるという認識もありますので
総理にチュッチュしたいという具体的な案を練りながらも」
8:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:18:20.06 ID:saGOUydI
- マジキチ
9:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:19:20.71 ID:Jr4IzRFH
- 「ええい、意見をはっきりしなさい!」谷垣が怒鳴った。
「私はすでに恋のルーピーなのです」鳩山がドヤ顔で言い放つ。
突然の大波乱に、国会からヤジと応援が飛び交う。瑞穂はピクシブにイラストを投稿していた。
「茶番はそこまでにしないかね!」
一人の男の一喝が国会の空気を裂いた。姿を見せたのは、谷垣の一代前の総裁であり、かつては総理大臣であったものの、政権を奪われてしまった男、麻生◯郎である。
麻生はゆっくり谷垣に近づき、その背後に忍び寄った。
「谷垣総裁、私から逃げられると思っているのかね。まさか私との熱いあの日々を忘れたわけではあるまいに」
「あ、麻生さん……しかし、あれは……」谷垣がたじろぐ。
麻生の手が谷垣のシャツの中に忍び込んだ。身体をよじる谷垣。抵抗の意思を見せながらもその手をはねつけられない谷垣。眼鏡の奥をうるませて熱い息を漏らす谷垣。デジカメを用意する瑞穂。如何ともし難い光景だ。
11:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:19:59.74 ID:Cg6srmRd
- 長い
13:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:20:11.21 ID:Jr4IzRFH
- 「ほら、身体が覚えているじゃないか。どんなに嫌がっていても総裁のここはもうこんなにとてつもない日本だ」
「だ、だめっ……みんなの前ではやめてください!」
「総裁はすでに私のテクニックに夢中(ゆめちゅう)なんだろう?」
「ああっ、それを言うなら夢中(むちゅう)……!」
彼らが野党に落ちていた頃、谷垣は麻生の手に落ちていたのだ。谷垣はこのままだと、野田に嫌われてしまうと思いなんとか麻生を退こうとするが、身体の熱をごまかしきれない。
野田はすくんだ。目の前で繰り広げられる谷垣の痴態に、臆病さが前に出て何も抗うことができない。
「さあ、彼らは仲良くしているようだ。あなたも総裁を諦めて、私達と一緒に夜の解散総選挙をしましょう」管が誘った。
「三人で愛のトロイカ体制を築こうじゃありませんか。ぽぽぽ」鳩山が手招いた。
瑞穂は大量の鼻血を流している。
野田の心が揺らぐ。ここで甘い声に傾いてしまえば楽になるだろう。
しかし、このままでいいのだろうか。自分は腐っても総理大臣。今は国民が自分の動向に、言葉に注目している。決断力を要求されているのだ。
15:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:20:25.44 ID:ScVaIgpt
- あのさぁ…
16:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:20:46.87 ID:Jr4IzRFH
- そう思った瞬間、野田は普段の自分とはイメージに合わないほどのボリュームで、心からの声をあげていた。
「総裁! 私はどんなことがあっても、あなたのファーストレデ……ファーストジェントルマンであり続ける! だからこっちに来るんだ!」
谷垣がハッと顔をあげる。そのとき、谷垣の身体を拘束していた麻生の手から力が抜けた。
「それが聞きたかったんだ……さあ、総裁。いってきなさい」
谷垣の顔に一瞬の戸惑いが浮かんだが、その視線はすぐにまっすぐと、野田に向けられた。
23:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:23:08.91 ID:Wr0ucAk+
- これアカンやつや
17:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:21:15.49 ID:Jr4IzRFH
- 「ここまで言われちゃ私も野暮はできないな」管が微笑んだ。
「ぽ……ぽぽ……」鳩山が鳴いた。
改めて向かい合う野田と谷垣。野田は大きく手を広げる。
「私の中の代表選は、あなたがぶっちぎりで当確だ」
野田は駆け寄ってくる谷垣を抱きしめた。国会が湧いた。拍手が起こった。キスコールが響いた。国民は泣いた。国は栄えた。瑞穂は倒れた。
22:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:22:39.01 ID:Jr4IzRFH
- ☆☆☆ (終) ☆☆☆
19:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:21:38.84 ID:ScVaIgpt
- 策士麻生
32:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:27:31.05 ID:/KR/No/9
- > 彼らが野党に落ちていた頃、谷垣は麻生の手に落ちていたのだ。
草不可避
33:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:28:01.29 ID:ntu+d78Z
- 腐女子瑞穂で草生える
29:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:26:20.74 ID:+5/pKgq5
- ちょっと面白いのが気に食わない
28:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:25:29.54 ID:/KR/No/9
- うまく政治用語を盛り込んでるのが悔しい
26:風吹けば名無し:2012/12/15(土) 00:23:45.12 ID:T3qOEnWt
- ひっそりと字を間違えられ続ける菅に草が生える
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